ビラーンの医療と自立を支える会(HANDS)

ホーム -> ビラーン通信バックナンバー -> ビラーン通信65号より

現地報告    ビラーン通信65号(2011.4.25)より抜粋

技術は身を助ける
 
トゥヤン村に新グループ結成!




当団体青葉台駅前事務所にも
バニグ製品預かっています。
どうぞ、お立ち寄りください。



 3月の現地訪問の時です。現地パートナー団体PIHSのコミュニティヘルスワーカー・ダンさんから、収入向上を目指す貧しい女性たちのグループを紹介したいといわれて、これまでもヘルスプロジェクトで関わってきたモロの村の一つ、トゥヤンを訪ねました。ロンブロンという植物の葉を染めて、バニグと呼ばれる写真のようなバッグやマット、バスケットを編んでいました。8畳ほどの大きさのマットは製作に2ケ月かかるそうです。

 ダンさんはグループの中心になっているサドリアさんから「バイヤーはひとりしかいなくて、編み手は個々にその女性と取引している。安く買いたたかれており、染色剤など材料を購入するため前借りをしなければならない。製品をマニラなどで幾らで販売しているかも教えてもらえない。組合を作って材料を共同購入してコスト減を図り、値上げ交渉ができるようになりたい」という相談を受けたそうです。

 PIHSは保健衛生セミナーを通じて女性が自分と家族の健康を考え、自立をはかるNGOです。ヤシ屋根材という生計手段を得たティナガカン村組合のように、トゥヤン村でもバニグを生計手段とするグループを組織し、今後ヘルスセミナーや女性の人権セミナーなどを組み合わせながら支援していくことがその場で決定されました。

 次に16名の女性たちは「組合に名前を付けよう!」となりました。無難な名前が挙がるなか、「私たちはムスリム女性とイスラムに帰依したビラーン女性からなっている。MuslimとB’laanをくっつけて『MULAN』はどう?」というアイデアが出されました。なんて素敵な造語でしょう!皆も賛同し、MULAN Women’s Association(ムラン女性組合)に決定しました。その後議長、副議長、事務局、広報担当を互選し、今後の活動計画を話し合いました。年齢層は幅広く、なかには自分の名前も書けない女性もいましたが、編む技術は素晴らしいものです。これからの活動が楽しみです。 (4/25九島)



このページのTOPに戻る    ホームに戻る